石山アンジュワークショップ - 臨済宗青年僧の会

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石山アンジュワークショップ

臨済宗青年僧の会特別企画
 
石山アンジュワークショップ
~寺院に於けるシェア活動の可能性~

  • 民泊やカーシェアリング等、個人では持て余す所有物を他の人と共有する事でコミュニティを形成する“シェア(共有)型社会“が注目されています。

  • 現在では和尚家族の住居となりつつある寺院も、かつては地域の文化や社会を豊かにする為の共有施設でした。

  • 宗教離れや檀家制度の脆弱化の対策の一環として、シェア活動を取り入れての寺院を中心とした社会づくりについて石山アンジュ氏とともに考えませんか?
     講師紹介 石山アンジュ


一般社団法人シェアリングエコノミー協会 代表理事
一般社団法人Public Meets Innovation代表
一般社団法人Cift代表理事


1989年生まれ。「シェア(共有)」の概念に親しみながら育つ。シェアリングエコノミーを通じた新しいライフスタイルを提案する活動を行うほか、政府と民間のパイプ役として規制緩和や政策推進にも従事。

2018年10月ミレニアル世代のシンクタンク一般社団法人Public Meets Innovationを設立。 新しい家族の形「拡張家族」を掲げるコミュニティ一般社団法人Cift代表理事。世界経済フォーラム Global Future Council Japan メンバー。

ほかに「羽鳥慎一モーニングショー」木曜レギュラー、「真相報道バンキシャ!」「アサデス!」「報道ランナー」にコメンテーターとして定期出演。著書に「シェアライフ-新しい社会の新しい生き方(クロスメディア・パブリッシング)」がある。

2012年国際基督教大学(ICU)卒。新卒で(株)リクルート入社、その後(株)クラウドワークス経営企画室を経て現職。デジタル庁シェアリングエコノミー伝道師。大分と東京の二拠点生活。

※コロナウイルス感染者拡大に伴い、開催方法を変更しYouTubeでの配信とさせていただきます。

視聴を希望される方(臨済宗青年僧の会 会員限定)はこちらの入力フォームに必要事項を入力してください。

 

 
 

 
 
 
 
寺院に於けるシェア活動とは?

・そもそもシェア活動とは?
 空間、モノ、移動手段、経済、技術などを“共有”という手段を用いてコミュニティを形成する活動です。
 既に寺院にて宿坊、お供え物のおすそ分け、こども食堂などが行われていますが、これもシェア活動に含まれます。

モノの共有
個人では持て余すモノを合意により数人で所有、使用、管理する事。
移動手段の共有
カーシェアリング
車の相乗り
買い物代行など
空間の共有
シェアハウス
レンタルルーム
ロケーションレンタル
民泊など
技術の共有
空き時間を活かし、趣味やスキルを社会に役立てる活動。
寺院での現行の共有事業
宿坊
フードドライブ
こども食堂など
経済の共有
クラウドファンディング
ブロックチェーンなど



・過去の寺院の役割とシェア活動の関係

 寺院は元々檀信徒の寄付により建立された施設です。そこに迎えられた住職は地域に宗門の理念を伝え、地域住民の精神的、文化的支柱でありました。かつて寺院は教育や福祉、文化事業、戸籍管理までも担っており、その運営は現代に於ける自治体の方法より、寺院と住民を主体とした今回取り上げる「シェア(共有)」に近いものでした。しかし江戸時代から幕府が儒学や朱子学を奨励した事や、住職に妻帯が認められ寺院が住職の家庭となったためにこれまでの地域の社会の求心力は失われて現代に至ります。
 
 現代社会は地域の地理的要因に基づく格差社会となっています。しかし格差があるという事が問題ではありません。その地域が住民の生活の最適解を見出せていないのが問題であり、これを解決するには自治体の活動のみならず地域住民の「合意形成」が必要です。その合意形成の場を寺院が担う事は歴史上に於いても前例があり、現代に於いて再びその役割が必要になったと考えられます。

 目指すところは「寺院を利用した共有型社会」による既存の布教と新しいセーフティネットの融合ですが、生活様式が多様化した現代社会に適したモデルを構築する必要があります。
・寺院にシェアを取り入れる親和性とメリットは?
 本堂や境内は地域の社会活動の有効なスペースである事
 寺院が共有型社会の中心を担うことにより、檀信徒以外の人達との交流が増え、仏教に関心がない人にも寺院を訪れるきっかけが出来る。新しく移住してきた人には新規の檀家になる事も期待出来る。
 檀信徒の世代交代や経済的理由、後継者不在により衰退する寺院の檀家経済にとってかわる寺院経営の手段となる。勿論既存の檀信徒との合意が必要であり、破綻しない限りは現行の檀家制は継続すべきである。
 様々な年代の人々に共感される事業を導入する事により、寺院の事業に関わる人の極端な高齢化を防ぐ事が出来る。
 御布施の理解が浸透する。どうして葬儀や法事の御布施は高いのか?と疑われるのは「御布施=和尚の収入」となるとの偏見からである。元来御布施はファンディング(基金)であり、不特定多数の人に福利をもたらすために檀信徒から集めているものである。社会事業に積極的でオープンな寺院にする事により寺院経営の持続力が増し、多角的な布教活動が可能になる。
 
 
・今回のワークショップの目的
 以前から弊会ではその場限りの聴講型の講座住職学ではなく、受講者同志がその後も繋がって継続的な事業に発展するような機会の提供を企画しておりました。
 その初めての企画として石山アンジュ氏を迎えて、社会的に注目されている「シェア」について考え、これを上手く取り入れて寺院の活動と布教の促進に繋がる事を願っています。
 ワークショップ後も寺院とシェア活動に於いての意見交換の場を設ける予定です。参加された方は任意ではございますが、今回のワークショップの内容を活かし、臨済宗寺院とその布教活動の更なる発展に繋がる事業として取り組みたい方のグループに是非ご参加くださいます様お願い致します。
 
 
 
・ワークショップ内容
 講師石山アンジュ氏による「シェア」についての基調講演
 講師と弊会局員による対談
 講師、参加者を含めての意見交換会
寺院で行えるシェア活動のアイデアや、実現するために必要な事、問題点などについて会場全体でブレインストーミング風に話合いましょう。
 
 
臨済宗青年僧の会(臨青)は昭和55年1月に「青年僧よ立ち上がれ、歩め」をスローガンに掲げ発足した全国組織です。
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